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測位・通信

買う前に確かめたこと。タブレットをカーナビにする測位と、SIMの選び方

買う前に確かめたこと。タブレットをカーナビにする測位と、SIMの選び方

第1部で枠を測って買う前に、私は「安いタブレットでもナビになるのか」をかなり長く調べていました。ここに、その調べものをまとめておきます。枠の寸法と、買ったあとの工作は、それぞれ別の記事です。通信プランの月額の比べ方は、第5部に分けました。

1. 側道へずれる、はセンサーの不足で説明がつきました

安い候補として見ていたのは、aiwa tab AS10L(型番 JA5-TBA1011)です。口コミには「自車位置が側道へ頻繁にずれる。ナビにはすすめない」とありました。

販売ページの一部には、ジャイロセンサーがあると書いてあります。メーカー公式の仕様詳細を開くと、センサーの欄は「加速度センサー」だけでした。ジャイロも、地磁気センサー(電子コンパス)も、照度センサーも載っていません。衛星測位そのものは、GPSに加えてGLONASS、Galileo、BeiDou、みちびきまで公式に書いてあります。電波を受ける種類が少ない、という話ではありませんでした。

プロセッサは MediaTek Helio G81、メモリは4GBです。画面は10.1インチで、カタログの輝度は450 cd/㎡あります。明るいパネルでも、照度センサーがなければトンネルや夜に自分で明るさを変えられません。

2. カーナビは、衛星だけ見ていません

衛星測位は、電波が届くまでの時間から距離を出し、4機以上の交点を現在地にします。ビルや高架、フロントガラスで電波は遮られたり、跳ね返ったりします。そのとき、地図上の点が数メートルから数十メートルずれます。

純正ナビやディスプレイオーディオは、そこにタイヤの回転を足して、道路の上へ位置を載せます。タブレットには、その信号が来ません。代わりに使うのが、曲がった速さを見るジャイロ、停車中の向きを見る地磁気センサー、加減速を見る加速度センサーです。この3つと衛星の位置を合わせて直すことを、センサーフュージョンといいます。

ジャイロがないと、点が一瞬横へ飛んだとき、車が曲がったのか、電波が跳ね返っただけなのかを分けられません。ナビアプリは近くの道路へ点を載せようとするので、本線を走っていても側道や反対車線へアイコンが移ります。停車中に向きを固定できないと、地図がくるくると回ります。AS10Lの口コミは、この抜け方と揃っていました。加速度センサーだけでは、直線の加速は分かっても、カーブの追従にはなりません。

スマホをナビにすると位置が出やすいのは、多くのスマホがこのセンサーを一通り持っているからです。Wi-Fi版のiPadは、試したときに本体へ衛星を受ける部品が入っていませんでした。大きな画面なのに、自分が地図にいません。iPadで単体の測位を使うなら、Cellularモデルを選ぶ必要があります。

通信できる端末は、基地局の位置から最初の一点を絞れるので、衛星を探し始めるのが速くなります。これは地図の正しさそのものではなく、最初に位置が決まるまでの時間の話です。

3. 買う条件は、センサーとSIMの形に絞れました

外付けのGPS受信機を足す案もありました。窓際にアンテナを出せる、という話を読んだからです。ただ、ジャイロと地磁気センサーとSIMが本体にそろっていれば、受信機は買わないことにしました。

比べたときに残した条件は、次のとおりです。

  • ジャイロ、地磁気センサー、加速度センサーがあること。夜やトンネルのために、照度センサーもあるとよい。
  • 物理的なnanoSIMを挿せること。eSIMだけだと、手持ちのカードを移せません。
  • ナビと音楽を同時に開いても余裕があること。4GBより6GBを優先しました。
  • シャトルの黒いパネル(幅およそ250〜260mm)に、横幅が極端に足りない、または縦にはみ出さないこと。採寸は第1部に書いています。

販売ページと公式仕様が食い違った経験のあと、仕様を公式のページで確認できる機種に絞りました。

4. 最後まで残った3台と、買った1台

調べた時点のメモです。価格は当時の店頭と中古の目安で、いまの売値ではありません。

機種ナビに必要なセンサーSIM画面とメモリ当時の目安見送った理由
Galaxy Tab A9+ジャイロ、地磁気、照度ありセルラー版ならnanoSIM11インチ、メモリは4GBの構成がある新品で3万円台半ば同じ外形の新しいA11+が、中古で同額だった
iPad mini(Cellular)ジャイロあり。Wi-Fi版は単体のGPSなしCellularモデルが必要7.9インチ級で、シャトルには収まりがよい第5世代の中古が3万円台後半画面が小さく、すでにAndroidのナビで揃えていた
dtab d-51C第1部で確認したジャイロと地磁気があるeSIMのみ。メーカーはシャープ10.1インチ、4GB / 64GB。防水はIPX5/IPX8中古で1.5万〜2.5万円メモリと、カードを挿せないSIM
Galaxy Tab A11+ 5G(SM-X238Q)公式にジャイロ、地磁気、照度、ホール、加速度国内版SIMフリー、nanoSIM11インチ、6GB / 128GB中古 39,800円これを買った

A9+とA11+の外形は、どちらも 257.1 × 168.7 × 6.9 mm です。枠への収まりは同じです。A11+の国内版はRAM 6GB、ストレージ128GB、バッテリー7040mAhで、衛星はGPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、みちびきに対応しています。防水はIP52で、dtabのような水没対応ではありません。

dtabは1.5万〜2万円ほど安く、夏の車内や拭き取りには強い端末です。ナビと音楽を同時に開き、どの会社のnanoSIMでも挿したかったので、私はA11+にしました。39,800円は新品の5Gモデルより低く、この条件が揃った中古としては高い買い物ではありませんでした。

買ったあとの寸法の話と、実際の走りは第1部です。挿している回線は日本通信の合理的シンプル290で、契約は5Gのまま、タブレット側は4Gを優先しています。povoやmineoとの比べ方は第5部に置いてあります。

磁石で貼る工作は、その次に始まりました。最初に書いた手順書は、車内の熱と、この端末のホールセンサーで直しています。記録は第2部です。

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